前回に引き続き、人事担当者の方向けに学生エンジニアの採用で押さえておきたい5つのポイントを解説していきます。今回は、「どのようなエンジニアが欲しいかを定義する」「 特定のプログラミング言語の経験を問わない」について解説していきます。
4. インターンは新卒採用可能性のあるアルバイトとして捉えてみる
エンジニアのインターンを導入したことはまだうちはありません。という声をよく聞きます。導入したことがないのであれば導入した企業の声を聞いてみよう、ということで3つほど事例を紹介させていただきます。
事例1:一人でインターン生を受け入れない。先輩エンジニアインターンが後輩に教えるというサイクルをつくる
インターン生を受け入れる場合、最低でも2名以上で受け入れるとうまくいくことが多いです。一人だとなかなか作業をこなす中で相談できる仲間がいないですし、2,3人となると互いに競い合うという力も働きます。
また教え合うことになるので、時間単価の高い社内にいる上級エンジニアに質問攻めで時間を奪ってしまうことも減ります。また同年代の仲間がいることで、もっとインターンにいく回数を増やそうという方向にも働きます。
そうやって1期目のインターンが仕事を覚えてきたタイミングでまた次の期のインターンを受け入れ、先に入ったインターンの子に指導役を任せていくことで、うまくインターンを戦力化していくことにもつながります。
事例2:いきなり実務に放り込むのではなく、段階的なインターン導入を心がける
いきなり実務に放り込むのは、インターンをする学生のスキルにもよりますが、なかなか難しいという実状があります。ではどうするのか?
まずは本番の開発環境と同じ、テスト環境を構築させるような仕事を任せるのがよいでしょう。その際、開発環境の構築手順をインターン学生には、きちんと手順化して文章として残してもらうように指示します。それをみて、後輩のインターン生達もどういった開発環境での開発を行うのかを理解できます。
そしてテスト環境構築を行い、その後本番環境について理解したうえで、本番環境の開発にしだいに関わってもらうような形にします。複数の開発プロジェクトが走っている場合には、複数のインターン学生がいれば、それぞれの特性に応じてプロジェクトを推進しているエンジニアチームにつけたり、学生だけでチームを組ませたり、なにか新しいアプリを作ってもらうというケースが多いです。
事例3:インターン業務時間以外に、積極的に書籍や開発情報が集まっているサイトを紹介する努力を現場のエンジニアに求める
インターン生は先輩エンジニア達の姿を見て育つものです。また業務に携わるようになることで、自分の能力の至らなさを感じ、より開発スキルの習得に貪欲になる傾向があります。エンジニアの場合、作業をする時間と開発に必要な情報をインプットする時間の2つがどうしても必要です。
いきなり何の準備もなしにコードが書けるわけではありません。
このインプットの時間をインターンとして会社にきているとき以外に増やしてもらうことはインターン本人の成長にもつながりますし、会社にとってもより早く戦力化することが期待できるので双方にメリットがあります。
インターン生には社内にある書籍を積極的に貸し出したり、電子書籍で技術書を購入して、それを社内のインターン生はすべて自由に閲覧できるようにしたりすることで、彼らにインプットしてもらうことが非常に重要になります。
その際、社内の先輩エンジニアがそれとなく雑談の中で、その子が関心をもっている分野の技術の話をし、書籍の名前を教えてあげることで、学生はどんどん自発的に学んでいけるようになります。自発的に学びやすい環境構築は非常に重要です。
5. 特定のプログラミング言語の経験を問わない
自社サービスが例えばPHPで開発されているとしましょう。その際にインターン、新卒採用募集をするにあたって、PHPの経験を必須としてしまうと集められる学生の数も狭まってしまいます。
特定のプログラミング言語の経験を問うことはあまり得策とはいえません。というのもあるプログラミング言語一つに習熟していれば他のプログラミング言語も問題なく書けるものだからです。
このプログラミング言語では、こういう関数があったら、他のプログラミング言語を触れた際にも同じような関数がきっと準備されているだろうという推測ができます。
以上が押さえておきたい5つのポイントの解説となります。エンジニアインターン事務局では、掲載に関するお問い合わせの他、エンジニア採用に関するコンサルティングも実施しています。詳しくはこちらまでお問い合わせくださいませ。
すぐに掲載を希望される方はこちらになります。